今回幸いにも参段に昇段することができ、嬉しさと安堵が入り交じっています。いつも温かく真剣にご指導してくださる先生方や先輩方には、感謝の気持ちでいっぱいです。
まず、自分にとって「参段」の試験は今まで以上に重みのあるものでした。
自分が入門した当初、参段であった大先輩の方々が、気迫あふれる洗練された剣を振られていたのをよく憶えています。稽古を始めて8年が過ぎた今、その見上げても届かなかったような「参段」に自分が挑戦しているんだと思うと、不安と緊張で身体がすくんでしまいました。
この8年でしきりに思ったのは、「剣には心が現れる」ということです。
私にとって、うまく剣が振れないときは大抵心に乱れが起きているときでした。今回も審査に向け稽古に励む中で、自分の至らない点や不完全な点がボロボロと露呈し、心が乱れかけましたが、できる限り心を整えるよう努めました。
審査当日、心を決めて道場内に入ると自然と身体のこわばりが解け、落ち着きを取り戻すことができました。自分でもこんな感覚は初めてです。
演武は、「感謝」の思いでやり遂げました。自分が演武をするにあたって、先生方をはじめ、門人の方々や家族など多くの人に支えられていることを実感したからです。
この昇段を新たな区切りとして気持ちを切り替え、初心を忘れず、これからも無心で剣を振っていきたいと思います。
今後ともご指導の程よろしくお願いいたします。
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