試し斬りについて当館の考え方



 ある程度修行を積んできた者は、自分の振っている剣の刃筋が通っているか斬れる剣を振っているのか、確認したくなるものです。

当流派は居合剣法の流派であり、居合や据え物斬りの会とは異なる為常に相手を想定し、相手の人数・場所・時など条件を踏まえた上での「業」が多数有ります。もちろんこれらの「業の動き」にはすべて理合いがあります。
2〜3年かけて学ぶ基本の型にも理合いがあります。
只、これらの動きが形だけになり、刃筋も通っていないでは踊りと一緒です。この様な事に成らない為、各自が身をもって剣の振りの確認をしてほしくて年に一度試し斬りを行っております。(平成28年度より年2回に変更になりました。)

本来、当流派においては、試し斬りは内々でするものとしております。
試し斬りはあくまでも修行の一部であって、人様にご披露するものでは無いと考えているからです。
物を斬るとどうしても、斬れた!斬れなかった!と斬ることに走り、斬れた事で良しとしてしまうからです。

斬れた事より、斬った時の姿勢・剣の振り・腰の入れ方・角度等大切な事を確認し、自分の欠点を見い出し学ぶ事が大切です。
その事をしっかり踏まえて進まないと、大きな落とし穴に入ると思っております

この様に試し斬りは、あくまでもこれまでの修行の成果と今後の「精進の糧」とするものと考えております。

よって錬心館は、神社・仏閣では、試し斬りは致しておりません。
まして、子供のいる場所や余興的にはすべきでないと思っております。

「敵を斬る・その敵こそ我が邪心なり」の心で修行に励む為にはしっかり自分を見つめなければ成りません。
静かに心を統一して望めば、何か見えてくるものがあると思います。

「試し斬り」を通じて多くのものを会得する事が出来れば・・・と願っております。


  錬心館 館長 西田浩三